こんにちは!

今日から今週いっぱい、助産院をお休みをさせていただき、かねてからの野望だった、海外学会での発表のために香港に参りました。

発表するのは4年前に卒業した修士課程の研究で、

復職希望のある母親であっても産後早期の母乳育児自己効力感が高い母親は、

母乳育児の継続意思(どれくらいの期間母乳を続けたいか)が高いのではないかという仮説を立証するために、

妊婦さんにアンケートを配って、妊娠中から産後3ヶ月までの計4回、子育ての忙しい中で質問に答えていただき、統計的に分析した研究です。

 

 

こうやって書くと、母乳育児の自己効力感が高ければ長く母乳を続けたくなるだなんて当たり前じゃん!ってツッコみたくなるんですけど、この1つを明らかにするのに結構いろんなお勉強が必要でエビデンスを出すってのは本当に大変だということがわかったことも修士課程の大きな収穫でした。おかげで医学系の論文はずいぶんと解読できるようになりました。

 

 

私が修士課程に進んだのには、本当に楽しく母乳育児を続ける人が増えるように何か出来ないかと思っていたのと、助産院を運営する上での基盤を作りたいということもありましたが、多分1番のきっかけは、希望と情熱に燃えていた助産師3年目時代に行った、2014年のICMプラハ大会(チェコ)に参加したことで、学会発表とか論文とかそういうことなら海外に正々堂々と行けるかもしれないのでいつかは私も大学院に行って成果を海外で発表するんだという野望を胸に秘めたことでした。

コロナで一度鎖国されましたし、流石に子どもを置いて学会発表に行くなんて考えてもなかったのでそんな野望も忘れかけていましたが、お世話になっていた先生からお話をいただき、家族も協力してくれることになって夢叶って降り立つことができました。

 

私は昔からお金と時間が確保されては海外をぶらぶらするのが好きで、いっそヨーロッパで助産師として働きたいくらいでした。

プラハで会ったドイツの助産師さんは、1人ひとりの妊婦さんに対する専属助産師として病院でお産する場合も助産院でお産する場合も付き添って産後も継続的に支援する、というようなことを仰っていましたし、オランダの若い助産師さんはとにかく自由で楽しそうでした。

今でも妊娠中から育児まで切れ目なく支援するパーソナル助産師には本当に憧れています。

 

 

日本人は真面目でいろんなことに忠実なので、医療の安全性は高いですが、何かと丁寧で行き届きすぎて?医療者側も、患者さん側も、個々人が自分で考える力を失いやすいのが、難点かもしれません。

自分の健康も、子どもの健康も自分たちでコーディネートするんだ!っていう主体的な気持ちはとても大切だと思います。

インターネットとかSNSのメリットとして、自分で調べて納得した上で意思決定したい人は増えてると思うので、出産子育ての世界ももう少し自由で柔軟性が高くなるといいですよね〜!

 

 

それにしてもいつもなら渡航日が近づくと楽しみすぎて浮き足立っていましたが、

流石に子どもが生まれると楽しみばかりでもなくて、近づくほど分離不安と寂しさが押し寄せていました。

無事に目的を果たして子どもたちを抱きしめる日がすでに待ち遠しいですが、せっかくなので羽を伸ばして香港を楽しんで来ようと思います。

助産院に来てくださっているお母様とお子さんもお休みの間、元気に過ごせますように。