先日は、ご縁あって「母子手帳のワナ」というかなりパンチの効いた名前の本を執筆されて、東京でクリニックを開院されている高野先生の講演を聴きに行ってまいりました。

講演の内容は、著書にさらに肉付けが加わったような内容でとてもわかりやすく理解が深まったのですが、私が一番感動したのは、このような人と違う内容の話を本にしたり、実際に対面で講演される先生に実際にお会いできて生でお話が聴けたことです。

先生は本当に頭がいい方だと思うし、私よりもうんと人生経験豊かだと思うので、こんなこと考えても仕方ないかもしれないですが、私の人生が少しずれて例えば小児科医になって先生ほど知識や理解が深くなったとしても、先生ほど腹をきめて本を出したり講演に足を運んだりして、遠く離れた見知らぬ人の支えになれるのだろうかと思いました。

いくら強い人でも、今の日本で人と違ったことを公にやったり言うのはかなり覚悟が要ることだと思います。

私は、自営業なのできまりに縛られることは少ないですし、助産師なのでいい意味でも悪い意味でもそれほど裁量権がないです。
なので助産院の中ではある意味好き勝手言えますし、そもそも話を聴くことが8割大事で、あとの2割くらいが自分の知識や経験をもとにいろんな可能性を考えながらお伝えして、お母様が英断されるプロセスを支えるのが仕事なんだと思っています。
逆に、あれこれ指示して自分の言う通りにしてもらいたいとかは全くなくて、お母様が自分の頭で考えたりお子さんの声を聴いて行動できるようになるのが1番だと思っています。
そうすると、最初は不安と疲れでいっぱいな顔のお母様だったとしても、だんだんとどっしりしたかっこいいお母ちゃんになっていって、お子さんの顔もどんどんいい顔になって個性が出てきて、みたいなのがすごく好きです。

でも、お医者さんとなってくるとスパイダーマンで出てくる「大いなる力には大いなる責任が伴う」のように、裁量権が大きい分責任も大きいし、医療や政治の奥にはいろんなしきたりや闇が渦巻いていそうなので、そんなきれいごとも言ってられないことが多いんじゃないかと想像します。社会によっては命が脅かされるとかありそうだし。。

そんな中で、95%信頼区間とか、世の流れとか、煽りや脅しに囚われずに一冊の本を出版されて、講演のあとの青空診察にも対応されている先生に尊敬の念を感じずにはいられませんでした。

私も自分の出来ることは微力ですが、
助産院でお母さん方の底力を支えて、健康で自分の力で考えられる子どもが沢山育ってくれるのが、ちっぽけな自分がひとりでわーわー言うのと比べものにならないくらいよい世の中に近づく一歩になるのではと信じて、
日々いろんな人の考えに触れて学んでいき、自分の言葉に落とし込みながら実践を重ねていきたいと思いました。

そして地震やら台風やら感染症やら、備えは必要だけど人智の及ばないような次元のことで色々不安を煽られることは多いですが、
娘が叩いて壊してくれたおかげでうちにはコロナ禍序盤頃からテレビがないので、不要な雑音があまり入ってこないのは平和だと実感しました。
不安や恐れが人を傷つけたり災いを招くものですし、一般人に全てのことは分かりっこないので中途半端な情報は努めて入ってこないようにして健やかな心を保ちたいものです。

岩倉市議会の堀江様、高野先生、貴重な機会をありがとうございました🙇‍♀️