よりよい授乳期間を過ごして今出来る最大の健康投資をしませんか?
健康投資というと少々大袈裟ですが、単に授乳のためにお金をかけるというだけではありません。
授乳期間を丁寧によりよく過ごそうと考えたり、よりよいあり方について相談したり学んだりするために時間を投資することや、普段の食事や生活を丁寧に見直していくということも含まれます。
授乳や食事は息を吸う次くらいに当たり前のように行っていることですが、家族皆が健やかに毎日過ごすためにとても大切なことだと思います。
医学の父ヒポクラテスは「食事で治せない病気は医者でも治せない」「汝の食事を薬とし、汝の薬を食事とせよ」という言葉を残しています。
乳児期や幼児期は建物でいう基礎のようなもので、後からやり直すことはできませんが、丁寧に過ごしていくことで親子の関係はより豊かになり、今後の健康や人格形成においてかけがえのない土台となっていきます。
必ずしも母乳で育てることだけが正解とは思いませんが、生まれてから当たり前に行う授乳や抱っこへの支援を通じて、お母様とお子さんがよりよい信頼関係を育み幸せに過ごせるお手伝いができたら何よりと考えています。
母乳育児のメリットは、調べると沢山出てきますが、あえてデメリットを挙げるとすると、「大丈夫だという確証が得られにくい」ことかもしれません。直接飲んでもらうと、出ている量は目に見えないですし赤ちゃんの体重の増え方にも個性が出やすいものです。その上母乳だと赤ちゃんはまとまって寝ません。出が多い方はしこりや張りにも悩まされます。
そのため今の時代に母乳で育てる場合、初めは不安や心配が尽きないものです。
ですが、確証は得られないけど続けていくことで段々、何だか大丈夫そう!という感覚が得られてきます。
赤ちゃんの表情は豊かになり、手足はポカポカになり「美味しかった〜」という顔をして満足そうな反応をしてくれるようになってきます。もちろん、逆も然りで「今日の右のお乳は好きじゃない」とか、「今は飲みたくない」と顔をしかめたり引っ張ったりする様子も見られます。栄養を摂る以外にも五感が刺激され、とても色んな反応をしてくれるようになります。
そんな時期を経て、最後は母乳を飲んでいた赤ちゃんから、自分の足で歩いてご飯を食べて成長していく幼児へとステップアップする「卒乳・断乳」を迎えます。赤ちゃんが嬉しそうに飲んでくれて授乳期間が幸せだとお乳をやめるのは寂しいものですが、一緒に歩んできた授乳期の最後の締めくくりとしてよい「卒乳・断乳」を迎えていただき、今後の母子関係の土台していただくことが願いです。
より良い授乳には、飲む赤ちゃんも側も、飲まれるお母さんのコンディションも大切です。
「栄養が足りる」、「トラブルがない」という次元でなく、「赤ちゃんが嬉しそうないい顔で飲んでくれる」授乳を目指しませんか?
赤ちゃんとの絆が深まるのはもちろん、赤ちゃんの顎や舌の発達にもつながっていきます。
より良い授乳の方程式
飲む側のコンディション×飲まれる側のコンディション=正しく飲める
では、飲む側・飲まれる側のコンディションとは一体どういったものでしょうか?
飲む側のコンディション
- 口のコンディション(口を開けられるか、唇が巻き込まれていないか、舌が動いているか)
- 姿勢(身体が緊張しすぎていないか、左右のバランス、抱っこでのお互いの姿勢)
- 意欲(赤ちゃんのやる気、ミルクを補足している場合適量か)
飲まれる側のコンディション
- お乳の状態(お乳全体の柔らかさ、乳輪・乳頭の状態、傷や痛みの有無)
- 全身の状態(普段摂っている食事、身体の凝りがないかの循環状態、産後の回復具合)
- 姿勢(抱っこの姿勢が安定しているか、心地よくないところがないか)
- 心(満たされているか)
上記に挙げた要因を含め、いろんな要因が影響して授乳が成り立っていきます。
授乳相談では、実際の様子を見たりお母様から聞きながらどうするとより良いか一緒に考えていきます。
当院での赤ちゃんの上手な飲み方・飲ませ方についての支援
赤ちゃんが上手に飲めることは、口や顎の健康な発達に繋がり、その後のお子さんの食事の食べ方、呼吸の仕方、歯並び等の「お口の成長」に寄与します。母乳だけで育てる場合も、哺乳瓶を使用する場合も、将来のお口の健康な発達に少しでも寄与できるようなサポートを心掛けています。
また、当院は小児歯科と隣接していますので、今後もお口の発達に関わるサポートをさらに充実させていく予定です。
さかいこども歯科と連携して支援させていただく内容については、「ネウボラでできること」に詳しく記載しています。
詳しくみる授乳支援のみをご希望の方へ
- 授乳スペースとしてお気軽にお立ち寄りください。いつでも無料で利用できます。ネウボラスタッフが在中する午前中は相談も可能です。いつでもお声掛けください。
- さかいこども歯科・矯正歯科の「赤ちゃん歯科」での授乳支援も行っております。まずは覗いてみたい、話してみたいという方は気軽にご予約ください。(歯科は保険証と子ども医療証が適用できます)
- よりよい授乳ライフを希望の方や授乳に関するトラブルがある方は、桶谷式手技を受けていただくことがお勧めです。
お乳や飲んでいるお子さんの雰囲気がよく分かると、より合ったケアが提供できると思います。ぜひお気軽にご予約ください。